NBA開幕!:第1週から見えた5大注目ポイント
どうも。NBAシーズンも開幕して既に色々と面白い。ベン・シモンズとシクサーズの一騎打ちがが引き続き続いていたり、カイリーとワクチンの状況も全く好転しないが、各チームとも数試合戦い、少し見えてくるものがある気がする。ということで、今回は個人的に開幕後気になった点5個をピックアップしてまとめてみたい。
1. ネッツは優勝筆頭じゃないかも
シーズン前の予想ではイーストからはネッツ、ウエストからはレイカーズがファイナルに出てくると言われてきた。どちらも出だしが不調なのはオーバーリアクションといえばそうかもしれないが、ネッツについてはカイリーのワクチン接種拒否の影響が予想以上に出ている。
カイリーは自分のスタンスを変えるつもりが今のところなさそうだし、ニューヨークが罰則を変えない限り、カイリーはネッツで少なくとも今シーズンはプレイしないことになる。カイリーがいなくとも、、デゥラントとハーデンに多くのベテランを抱えた布陣だけで十分優勝候補かと思われたのだが、そう簡単にうまく行かないのがNBAである。
デゥラントは昨年と変わらない圧倒的な力を出しているが、ハーデンの動きが良くない。これは昨シーズン痛めたハムストリングの影響なのか、太ったせいなのか、単なる衰えなのか、シーズンが始まったばかりだからなのか分からないが、ディフェンダーをかわすクイックネスが明らかに遅くなっている。また今年からオフェンスがファウルを誘うプレイにはレフリーが反応しないルールともなっており、ファウルハンティングが大得意だったハーデンに大きな影響を与えているのかもしれない。彼のパスは未だに超エリート級だが、以前からお粗末なディフェンスに加えてオフェンス面でもし衰えが出てくるとなると、ネッツの爆発力が一気に下がってしまう懸念がある。ハーデンとデゥラント以外にオフェンスのクリエイターがいないネッツにおいて、ハーデンが以前のか輝きを取り戻さない限り、カイリーがワクチン接種に折れるか否かが当初の予想以上に今シーズンのカギを握るストーリーとなりそうである。
2. レイカーズはファイナルに行けない
ネッツもシーズン序盤苦しんでいるが、レイカーズの出だしも微妙である。レブロンは未だに素晴らしい数字を残しているし、アンソニー・デイビスもいいスタートを切っている。が、以前予想したように、やっぱりウエストブルックとレブロンはフィットがイマイチである。
ボール保持率が高いという点では、ヒート時代のレブロンとウェイドも同じだったが、ウェイドはその分カットやミッドレンジで勝負ができた。対してウエストブルックはシュートが壊滅的な状態であり、なおかつボール持たないと突っ立てることが多いので、レブロン中心のチームである限り彼がアジャストする必要がある。
シーズン開幕戦では一度もウエストブルックがスクリーンを自分でセットすることなかったが、2試合目から少しづつやり始めたレブロンとのピックアンドロールを今後も継続していけば機能する可能性はある。が、これがシーズンを通して、またプレイオフに入ってからウエストブルックが脇役に徹することができるがは疑問符がつく。更にBig3以外の戦力も手薄感が否めず、オフェンス、ディフェンスともに若干中途半端なチームであり、おっさんだらけのロスターでプレイオフでウエストの強豪とやり合える要素がレブロンのLast Dance以外見当たらない。
3. ジャ・モラントはスーパースターになる
シーズン開幕して個人的に最も目を奪われる選手がメンフィス・グリズリーズのジャ・モラントである。昨年は初めてプレイオフに出場し、第1シードのジャズ相手に47点を記録するなどスターになる片鱗を見せていたが、3年目となる今年は更にコートでの支配力が増している。全盛期のデリック・ローズのような圧倒的な身体能力と、アイバーソンのような恐れ知らずの精神、トラディショナルポイントガードのパス能力を合わせ持った選手であることは知られていたが、今年はそれに加えて自分のペースでプレイできており、試合をコントロールできていると思う。これはレブロンやルーカ・ドンチッチが非常に得意な分野で、スターに絶対に不可欠な要素だが (ルーカが3年でス―パスターになった理由はこれである)、モラントもこれ身につけてきているのだ。
元々の圧倒的な素質に、試合を読む力が加わったことで、NBAで最も層の厚いポイントガード勢の中でもTop5に入られる可能性は高いと考えており、初のオールスター出場、オールNBA選出も時間の問題であろう。同じドラフトで入ったザイオン・ウィリアムソンばかりがやたら注目されるが、ザイオンに全く引けを取らないハイライト製造機であるモラントがリーグのス―パスターと認識される日は近いはずだ。
MORANT. IMPOSSIBLE. pic.twitter.com/fss4Fg3HEv
— Rob Perez (@WorldWideWob) October 25, 2021
ナゲッツは今年のシーズン大半、ジャマール・マレーがケガで不在となり、ナゲッツは苦戦するという予想もあったが、個人的にはそう思わない。何故なら二コラ・ヨキッチという絶対的なゲームチェンジャーがいるからである。昨年MVPのヨキッチのオフェンスは欠点がなく、そのシュート力、天才的なパス力だけでもナゲッツは平均以上のチームになれるし、加えてマイケル・ポーターJr、ウィル・バートンといったオフェンス力を持った選手もいる為、スコアリングには困らない。ディフェンスは穴が多いことは否めないがレギュラーシーズンの間はそこまで大きな問題とはならないだろうし、ウエストに強豪中の強豪が存在しないことを考えると、ここ数年続けたホームコートアドバンテージを今年も保持すると思われる。(こんなパスを選手がいる限り、ナゲッツはなんとかなる)
This Jokic pass was WILD 🤯 pic.twitter.com/IKjKMMqQkB
— Bleacher Report (@BleacherReport) October 23, 2021
5. デイビオン・ミッチェルはNBAのベストオンボールディフェンダーになる
今年のルーキーは、Top5の選手が全員将来性があり楽しみなグループとなっているが、私が最も注目しているのがキングスのミッチェルである。全体9位でNBAに入ったミッチェルは大学時代からそのディフェンス力が際立っていた。身長が183センチとNBAではかなり低いこともありドラフトでTop5に食い込むことはできなかったが、"Off-Night" (スコアラーが本来の活躍をできないこと) というニックネームを持つミッチェルのディフェンスはデビュー後数試合だけでも存分に発揮され、既にリラード、ドノバン・ミッチェル、カリーと対しており、その激しい1 on1 ディフェンスとフルコートプレスでスタープレイヤー達を困らせている。ミッチェルの凄さはとにかく諦めない、相手をシャットダウンしようという意気込みであり、加えて常にアクティブな手の動きででターンオーバーも誘う。このままいけば、昔のトニー・アレンのようなディフェンシブ・スペシャリストかつ、自分でシュートを狙えるスコアラーとの両立が可能な選手に成長するのではと期待している。