ディープなNBA・バスケトーク+アメリカ文化

NBAとアメリカンカルチャー中心のブログ

なぜ2022年NBAファイナルがウォーリアーズとカリーのレガシーを決定的なものとするか

どうも、とうとうNBAファイナルのカードが決まった。シリーズスタート前に書いた個人的なカンファレンスファイナル予想は若干外れてしまい、セルティックスとウォーリアーズのカードとなった。(セルティックスの勝利は予想したが、第7戦までもつれるとは思っていなかった)

atsukobe.hatenablog.com

 

<カンファレンスファイナル総括>

ヒート対セルティックスは両チームの主力選手の怪我の多さや、3ポイントの決まり具合によって、全く読めないシリーズとなり、1試合毎の変化がすごい大きかった。最初の5試合は全て二桁以上の差がついた結果であり、稀に見る波の激しさであったが、5試合目でセルティックスが圧倒した段階で、ヒートは完全にガス欠かと思われた。然し、第6戦で膝の悪いジミー・バトラーが人生最高のパフォーマンスを披露して、そのままの勢いで第7戦も全48分プレイして、セルティックスを追い込んだ。(最後は力尽きたが)

 

ジミーはレギュラーシーズンではスーパースター級のレベルから1つ下がるが、2020年のバブルと今シーズンのプレイオフでのヒロイックは確実に彼のステータスを上げたと言えるだろう。ただヒートは、バトラー以外でオフェンスのパンチが無かったのが最後まで響いた。オフェンスのパンチがないことがもともとヒートのファイナルへの道の懐疑ポイントではあったのだが、重要なシックスマンであるタイラー・ヒーロも4試合目以降ケガで不在となり、バトラー頼みになってしまった。バトラーも晩年ケガで来期以降同じ活躍できるか分からないし、ラウリーは明らかに峠をすぎた感あり、バムはスコアラーとしては2番手としては心細いので、第2の頼れるスコアラーがヒートの補強ポイントになるだろう。

最後の逆転を狙ったスリーは、ベストショットではなかったが、休憩ゼロでガス欠状態だったことを考えると責めることはできない

ファイナルに12年ぶりに進むセルティックスは、お家騒動激しいネッツをスイープ、ミドルトン不在のバックスに競り勝ち、戦力不足のヒートに苦しんだが、何とか勝ち抜いたといったところである。若いチームとはいえ、既に直近6年で4回目のカンファレンスファイナルであり、ついに時が来たと言えるだろう。(過去3回は戦力的にも年齢的にもファイナルにいける気はしなかった) 。主力プレイヤーのドリブル力の低さ、オフェンスが終盤滞りがちなど、懸念要素も多いが、ディフェンス力は本物である。

セルティクスは対ウォーリアーズ相手に相性がいいだけに、ファイナル初の選手が多い若手中心チームと百戦錬磨のチームということで、面白いシリーズとなることには間違いない。

 

一方ウエストにいくと、カンファレンスセミでは最後サンズを崩壊させたルーカとマーベリックスの勢いがあると予想されたのだが、蓋を開けてみるとウォーリアーズが圧倒してしまった。ウォーリアーズのディフェンスの総合力もあったが、マブスのシュートの不安定さが際立ち、、あたボールムーブメント中心のウォーリアーズ相手では。ルーカのディフェンスとマブスのリムプロテクションの弱さを露呈する形となった。ピックアンドロールや1 on 1を中心とするチームと違い、ウォーリアーズのオフェンスは、怠けがちなディフェンダーが一番苦しむスタイルであり、完全にそれにはまった印象である。

 

セルティックと同じようにマブスもルーカがまだまだ若いし、彼は歴代Top10になる可能性を秘めた選手であるだけに、今後への期待はもちろんあるが、彼を支える強力なNo.2と、もう少しサイズのあるビッグマンが必要となりそうである。

 

<ウォーリアーズのダイナシティ>

個人的には正直ウォーリアーズがここまで来るとは想像できなかった。プレイオフ中も、モラント不在のグリズリーズ相手に結構苦しんだり脆さが感じられたが、今年のウエストの怪我の多さと層の薄さで流れに乗りTake Advantageしたところはさすがチャンピオンといった感じである。

 

カリーはまだ健在かつ、トンプソンも2年前の怪我から徐々に調子を取り戻しつつあるし、ドレイモンドのディフェンスとパスは全盛期並みで、ルーニー、ウィギンズは期待以上の活躍、今年覚醒したオフェンスの起爆剤であるプール、ルーキーのカミンガやムーディーまでもが貢献するなど、今年のウォーリアーズは想像以上に層が厚い。ここ8年で6回目のファイナルということで歴史に残るチームとしての地位を確立したのではないかと思う。(既に確立していた気もするが、2年のブランクを経て、大きな補強なしに今年再度ファイナルに戻ってきたことは非常に価値がある)

 

そこで改めて、ウォーリアーズの偉大なるレガシーとステファン・カリーの歴史的ステータスを振り返りながら、過去のダイナシティと比較してみたい。

 

先程記載した通り、ウォーリアーズは直近8回中6回ファイナル進出に進出しており、カリーの覚醒とチームがプレイオフに2013年に出始めたころを考えると10年続く強豪チームということで、NBAの歴史の中でも最も繁栄期が長いチームである。デゥラントが在籍した2017-2019シーズンの3年間はファイナルに行っても当たり前な感があったが、初めてファイナルに進出した2015年、リーグ歴代ベストの73勝挙げた2016年、そしてプレイオフから2年離れた後カムバックした今年2022年は、いずれもカリーのみが唯一のスーパースターであり、いかにカリーが偉大かを表している。もちろん、グリーン、トンプソンというコアもいるが、彼らはあくまでスターであるし、オールラウンダーというよりはスペシャリストである。そして、1オン1オフェンスや、ペイントでの得点が重要視されてきたNBAの歴史で、ベストスコアラーの2人がジャンプシューターかつ、NBAに革命を起こした誰もが常に動き回るムーブメントを中心としたオフェンスが今でも通用するというのが凄いのである。

 

<カリーのレガシー>

カリーにフォーカスしてみると、デゥラントがいた時は実力は若干KDが上だったかもしれないが、チームのエンジン、スタイルは常にカリーをベースとしていたた。ウォーリアーズのオフェンスは全てカリーの動きとシュートを起点としており、オフェンスにおける彼の重力と貢献度は歴代ベストであるといっても過言ではない。彼が動くだけでディフェンダーは反応し、それによってオープンスペースが作り出され、ロールプレイヤーが簡単なレイアップを決めることは多々あり、つまりスタッツとしてはアシストではなくても、その得点はカリーの存在によって作り出されているのである。ここがハーデンやドンチッチなど、ボール支配力が高くかつ、自分がボール持たない時に動かない選手と一線を画すところである。

(カリーのシュート力の凄さは皆さんご存じだと思うが、以前スリーポイントの歴史と一緒にまとめたのでこちらご参照頂きたい)

atsukobe.hatenablog.com

 

カリーは、身長、ジャンプ力、スピードなどフィジカルな面でいったら、超人揃いのNBAでは目立たない為、不当な評価を受けがちだが、歴代のトッププレイヤーと比べても引けを取らないレジメを築き上げてきているのは皆さんお気付ぎだろうか。

1 ) 2年連続シーズンMVP

2) 2年目はNBA史上初の満場一致MVP

3) 3つのチャンピオンシップ (1つ目はベストプレイヤーとして)

4) 6回目のファイナル (バード、ウェイドの5回を超え、ダンカン、シャック、ジョーダンに回数が並ぶのはかなりレジェンダリー)

5) NBA史上最強のスリーポイントシューターなだけでなく、 NBAのオフェンスの根底を変えた

 

これはもしではあるが、セルティックスに勝ち4度目の優勝、初のファイナルMVPを獲得したとしたら (2015年はイグダラでなく、絶対カリーが取るべきだったが)、カリーは歴代ベストプレイヤーランキングで、限りなくTop10に近づくだろう。既に現状でTop20の域にはいると思われるが、彼のリーグへのインパクト、オフェンスのプレイの仕方を変えたという意味では、マジック、バード、レブロンなどに匹敵するものがあり、そこに更に4つ目の優勝が加われば、デゥラントやコービー、オラジュワンあたりと肩を並べるレジメがあると言っても全然おかしくない。(つまり9位~13位ぐらいのレンジ)

もちろんまだ引退していない選手を評価するのは難しいが、34歳という少し年齢高めの彼がベストプレイヤーとして再度優勝することは、NBAのレガシーの中でも非常に重要な意味を持つ。4つのチャンピオンシップとなれば、レブロンと同じ数であり、2010年以降を代表する選手として、レブロン、デゥラントを抑えてカリーが最も影響力があるという議論があってもいいと思う。

 

<ウォーリアーズのレガシー>

ウォーリアーズのレガシーはカリーのレガシーともいえるが、このチームを歴史的コンテクストで見た場合、少なくとも2010年以降で最強のチームであることは誰もが納得するだろう。過去を振りかえってみると、60年代のセルティックス (60年代10回中9回優勝!!)、80年代のレイカーズセルティックス(セルティックスは3回優勝しただけではあるが)、90年代のブルズ(6回)、2000年代のレイカーズ(5回)、スパーズ(3回+前後2回=5回)がいわゆるダイナシティと考えられる。優勝の数、強豪である期間の長さを考慮すると、ウォーリアーズは、80年代のセルティックス、2000年代のレイカーズ、スパーズと同等レベルで比べてもおかしくない位置にいると思う。

 

繰り返しになるが、ウォーリアーズはス―パスターが一人しかいない。その中でこれだけファイナルに行けていることは、チームの総合力、コーチング力、結束力の高さを示すものである。そういった意味でウォーリアーズはスパーズに近いと言えるだろう。実際、2000年代のスパーズはダンカンだけが唯一のスーパースターであり、チームの為に自分のスタッツやサラリー犠牲にする、コーチの言う事を良く聞くという意味でも、カリーは現代のティム・ダンカンであると考えられる。

 

既に歴史上アイコニックなチームであることは間違いないのだが、優勝→ファイナル敗退→2連覇→ファイナル敗退からの、プレイオフ2年連続逃すという屈辱を味わってから、復活して再度同じコアで優勝することは、このチーム、カリーの歴史上のステータスを一気に押し上げるものとなり、我々は歴史的偉業を目撃することができるかもしれないのである。そしてカリーにとっては、彼の競争相手である、レブロンやデゥラントが達成することができなかった、歴史に残るダイナシティーの中心として君臨することができる。

 

これでセルティックスが勝ったら、この記事は全く使い物にならないが、NBAの歴史上、新米チームよりも、過去の覇者が再度制する確率が高い。その為、単なるチームの実力だけでは語ることができない不可抗力のような運命なものが働きウォーリアーズが4勝2敗でセルティックスに勝つと予想する。

カンファレンスファイナルプレビューとセミファイナル総括

どうも。NBAレイオフはとうとうカンファレンスファイナルまで到達した。セミファイナルでは、全てが第6戦までいくなど結構見ごたえのあるラウンドであり、2週間わくわくさせてもらえた。個人的にはウォーリアーズとヒートの4勝2敗の予想はぴったりと当てられたが、賭けに出たバックスの4勝3敗は外れ、サンズの4勝2敗は大きく外れてしまった。そこで、改めて各マッチアップの振り返りとどのチームがファイナルに進出するか予想してみたい。

atsukobe.hatenablog.com

 

<バックス対セルティックス>

カンファレンスセミで一番面白かったのはこのシリーズで間違いなく、ここ数十年の歴史の中でも屈指のシリーズだったのではないか。チームNo.2かつ第4QのGo to スコアラーとして重要なミドルトンを失ったバックスが、リーグNo.1ディフェンスのセルティックス相手にここまで戦えたのは純粋に賞賛されるべきであろう。ヤニスはそのNo.1ディフェンス相手に、効率性は低かったものの、34得点、15リバウンド、7アシストを記録し、7試合中2試合で40点オーバーも出すなどリーグNo.1プレイヤーとしての地位を絶対的なものとした感がある。バックスのディフェンスもセルティックスを抑え込み、超ハイレベルディフェンスの戦いとなったが、バックスはヤニス以外にコンスタントにオフェンスで貢献する選手がおらず、最後は力尽きた感があった。第5戦のバックスの逆転劇とホリデーのディフェンス、第6戦のヤニス vs. テイタムの攻防はここ最近屈指のショーであった。テイタムのオフェンス、ディフェンスの両方での躍進は目に見張るものがあり、今後リーグトップ5の地位に近づいていくだろう。

 

もちろんミドルトンの不在は大きかったが、ヤニスの全盛期を無駄にしない為に、バックスは来年はウィングで自らオフェンスをクリエイトできつつ、ディフェンスも平均以上の選手がもう一人欲しいところではあるだろう。

 

<サンズ対マーベリックス>

バックス対セルティックスが最上級のマッチアップであったのに対して、サンズ対マーベリックスはリーグ史上最もショッキングな結末の1つであった。今年のレギュラーシーズンでは他チームを大きく引き離して第1シードを獲得し、問題なく2年連続にファイナルに行くというのが大方の予想であった。少なくともこのシリーズの第2戦終了後までは誰もがそう思っただろう。然し、第3戦からクリス・ポールに明らかな異変が起こり、更に、エイトンもスモールラインアップのマブス相手にスコアができず、デビン・ブッカーも封じ込まれ、何かが完全に来るってしまった。第7戦はホームということもあり、さすがに勝つだろうと思われた中、やる気すら感じられず、ファーストハーフの時点で負けが決定するような流れで完全に崩壊した感があった。

 

ドンチッチの支配力とマブスロスターが力を発揮したのはもちろんだが、それ以上にサンズの異変の方が際立った結果となった。シリーズの途中から何があったのか分からないが、2007年ファーストラウンドのマブス、2011年ファイナルのヒート、2020年カンファレンスセミクリッパーズを彷彿とさせる超驚きの内容であり、これから更に年を取るポール、エイトンの契約問題など課題は見えており、個人的にはサンズはこれがラストチャンスで、来年以降ファイナルを目指すには壁が高すぎる気がする。

 

<ヒート対シクサーズ>

シクサーズはMVP投票2位のエンビードが脳震盪起こしたり、顔面骨折したり、親指を骨折したりと散々な状態でシリーズが開始した為、ヒート有利だとは思われたが、想像以上にシクサーズのひどさが散見された。まず、ハーデンは選手としての峠を完全に過ぎてしまった。エリートだった選手がここまで一気にスピードを失い、得点王から15点取るのも精一杯という状況は珍しい。加えて、ハーデンは毎年のプレイオフでも見せるように、勝利への拘りが感じられない。エンビードがケガで苦しんでいる中自分がステップアップしなきゃという気合もなければ、負けたらシーズン終了の第6戦で、後半僅か2FGしか打たないなど危機感もゼロで、彼のプレイオフ負け犬レコードに新たなチャプターが追加されることになった。

 

シクサーズのオフシーズンは、ハーデンの契約更新をどうするか、ウィングディフェンダーや頼れるシューターをもう一人獲得できるか、エンビードがベンチにいるときのバックアップビックの補強も急務など、エンビードを支えるロスターを構築するには課題が山積みである。ヒートのディフェンスは素晴らしかったし、ジミー・バトラーはプレイオフでTop5プレイヤーとして大活躍しているが、このマッチアップはシクサーズの脆さとハーデンの衰えがとにかく目立った。

 

<ウォーリアーズ対グリズリーズ>

どちらもあまり強い感じが伝わらなかったが、勝つべきチームが勝った感じであろうか。グリズリーズは今年ウエスト2位と大躍進をしたが、リーグで最も若いチームの1つである。モラントは3年目、デズモンド・ベインは2年目、ジャレン・ジャクソンJrも4年目であり、コアの選手が全員25歳以下と、これからに期待のチームであることに間違いないし、今年はプレイオフ慣れすることが目標であっただろう。ファーストラウンドでもセミファイナルでも若さが非常に目立ち、軽率なミスやショットセレクションの問題などが目についた。また、第2戦で大活躍したモラントが第4戦以降欠場したのも非常に痛かった。グリズリーズは今年モラント抜きでも20勝2敗と素晴らしい成績を残していたが、プレイオフではディフェンスがタイトになったときにそれを突破できる選手が必要で、エースが抜けた穴は大きすぎた。とはいっても第5戦で50点差をつけて勝利したりしているのだが、これはウォーリアーズの気持ちの抜けと実はそれほど強豪ではないことを表した事例であろう。

 

後一人強力なウィングプレイヤーと安定したビッグマンがいれば更にグリズリーズはステップできるだろう。唯一の懸念は怪我が多めのモラントだが、来年以降も彼が更に実力をつけて、グリズリーズがリーグトップ5チームに長年君臨する可能性は高い。

 

続きを読む

ファーストラウンド総括とカンファレンスセミファイナルプレビュー

どうも。今年のNBAレイオフもファーストラウンドが終了し、とうとうカンファレンスセミファイナルに突入する。ファーストラウンドは最終的に両カンファレンスともアップセットはなく、シードが高いチームがそのまま勝ち進んだが、中身自体はかなり面白い内容だったのではないか。そこでまずはファーストラウンドで負けたチームをそれぞれ簡単にまとめたうえで、セカンドラウンドのマッチアップを予想してみたい。

ちなみに個人的なファーストラウンド予想では、勝者は8チーム全部正解、勝敗の数は4つ正解であった。(セルティックス対ネッツ、サンズ対ペリカンズはそれぞれ大きく予想外したが、、、)

atsukobe.hatenablog.com

 

<ネッツ>

今回のプレイオフで最も失望度が高かったのがネッツではないだろうか。セルティックスとかなり面白いマッチアップになると予想されたが、蓋を開けてみたら4試合とも接戦ではあったが、ファーストラウンド唯一のスイープとなり、ネッツの今後が心配される結果となった。カイリーはFAになるがワクチンの件もあり全く信用できないし、シモンズは結局今年1試合もプレーしてないうえに常にドタバタ劇を繰り広げ、KDも34歳になるということで、色々と悩みの種が多いオフシーズンとなるだろう。(プレイオフ中のシモンズのファッションはネタになっていた)

 

加えてロールプレイヤーも力不足、ディフェンスも壊滅的ということで、かなりのテコ入れが必要になるだろう。来シーズンにカイリーとシモンズがそれぞれ別のチームに移籍したとしても驚きはしない。

 

<ラプターズ>

シクサーズに3連敗した後は、どうなるかと思ったがそこから不屈の精神で2連勝し、あわよくばNBA初の3連敗からの4連勝かと期待されたが、第6戦ではシューターと頼りになるスコアラーが少ないことも影響し、ショットが全然入らずに完敗を喫した。コーチングのレベルの高さとディフェンス力でイーストの中間地位にいるが、今後の飛躍のためには、シアカム、バンブリート以上のスコアラーを獲得するか、同等レベルのBig3を形成する必要があると思う。(スコッティ―・バーンズもとても楽しみなルーキーだが、彼はオールラウンドに活躍できる存在で、スコアラーではなさそう)

 

<ブルズ>

バックスのミドルトンが第3戦目から欠場したにもかかわらず、全くそれを活かせず3戦連続大敗を喫したブルズは試練のオフシーズンとなるだろう。今年大活躍したデローザンは今がピークでこれ以上のレベルは望めないだろうし、毎度のごとくプレイオフで彼のスタイルが封じられやすいことが改めて証明された。No.2のザック・ラビーンはFAとなるがブルズにコミットをしておらず、もし彼がチームを離れる決断したらまたイーストのプレイオフ下位争いに逆戻りする可能性もあり、補強が必須となりそうである。

 

<ホークス>

昨年カンファレンスファイナルに進出した実績を持って臨んた今シーズンはかなりのステップバックだった。なんとかプレイオフには出てたものの、ヒートのデイフェンスにヤングは完全に封じられ、ディアンドレ・ハンター以外台頭する選手も出てこずに、悔しいシーズンとなった。第5戦は、同点するチャンスがあったにも関わらず、超最悪なプレイでラストショットすらできなかったのは、ホークスの今年を象徴するような光景だった。既にHCのネイト・マクミランとヤングの不仲説も出ていたりとチームの立て直しが必要になりそうである。

 

<ジャズ>

エストで今後の行方が最も注目されるチームの1つがジャズであろう。ここ5年ほど、ミッチエル、ゴルベアのペアで常に強豪の1つとなっていたが、毎年プレイオフで敗北を喫し、今年はドンチッチが最初の3試合不在だったのに、それをtake advanageできなかった。ミッチェルのディフェンスはお粗末だし、反対にゴルベアのオフェンスもお粗末であり、2人の不仲説がずっとささやかれており、どちらかがチームを離れることはオフシーズン確実であろう。HCのクイン・シュナイダーが離れるとも言われているし、ミッチェルのニューヨーク行きも噂されており、ジャズは変革期を迎えるだろう。

 

<ナゲッツ>

おそらく2年連続MVPになるであろう、ヨキッチが孤軍奮闘したが、マレーとポーターJrの不在はあまりに痛すぎた。戦力の面ではプレイオフ進出チームの中で最低であったナゲッツはとにかくヨキッチを支えるロスターの形成が急務である。マレーは来年戻ってくるとしても、ポーターJrは高校時代からケガが常にレッドフラグとしてあり、長期に渡って活躍できるかは怪しい。となると、頼りにできるウィングの選手がもう一人必要となり、ヨキッチの全盛期を無駄にしない補強が求められる。

 

<ティンバーウルブズ>

エストのファーストラウンドで最も面白い戦いを見せてくれたウルブズであったが、6戦中3戦は自滅感が半端なく、最後の3敗は第3Qまでリードしながら逆転されるなど若さが目立ったシリーズとなった。2年目のアンソニー・エドワーズは凡ミスもたくさんあったが、初のプレイオフで全く物怖じせず得点を重ね、今後への期待がかなり高まった。一方タウンズのスキルは目を見張るものがあるが、ファールトラブルやバスケIQの低さは今後改善されるともあまり思えず、彼をどうしていくかはチームとして判断が迫られるだろう。いずれにしても万年弱小から中堅以上になれる希望が見えたの今年は収穫あるシーズンであったと言えるだろう。

 

<ペリカンズ>

ウルブズ以上に今後への期待が垣間見えたのがペリカンズである。シーズン開始前からずっとザイオンの健康状態と移籍報道が報じられ、落ち着かないシーズンではあったが、プレイオフではサンズ相手に善戦しまくり、毎試合見ごたえのある試合を見せてくれた。イングラムはプレイオフでも活躍できることを証明し、ルーキーのハーブ・ジョーンズは今後10年リーグ屈指のディフェンダーとなることを世の中に見せつけ、アルバラード、マーフィーなどその他のルーキー達も大貢献し、ベテランのマコラムがチームをまとめるというよい構図ができている。もしこれにザイオンが復帰するとなれば、かなりダイナミックなチームになり、上手く行けば来年更に高いシードでプレイオフを寝られるのではないか。ちなみにコーチのウィリー・グリーンが敗退後にコート上で涙流したのを見て、私も泣かずにはいれなかった。

www.youtube.com

 

各チームのブレイクダウンが長くなってしまったが、簡単にここからセカンドラウンドを見て行こう。

 

<イースタンカンファレンス>

ホークス相手に徹底したディフェンス力で難なくセミファイナルに進出したヒートだが、ケガが心配な要素にはなる。特にエースのバトラーの膝の状態は何とも言えない状況だし、ラウリーもケガでホークス戦最後の2試合欠場しているので100%の状態で戻ってはこれないだろう。となるとアデバイオとタイラー・ヒロ、脇を固めるシューター達がどこまでオフェンスの起爆剤となれるかが重要であろう。また、元スターのオラディポも復活の片鱗を見せてくれたりしており、Xファクター的な存在となるかもしれない。ディフェンスについては個人ディフェンス、チームディフェンスともに強靭で心配は少ない。

 

一方、シクサーズラプターズとの第6戦は素晴らしい試合を展開し、このまま勢いに乗るかと思われたところで悲報が流れた。大エースのエンビードが顔の怪我と脳震盪で少なくとも数試合の欠場が確定したのである。復帰できたとしてもフェイスマスクをつけてのプレーとなり、本調子には戻れないだろう。オフェンス、ディフェンスともに絶対的な要となる存在なだけに彼の離脱は本当に痛い。

そうするとハーデンがオフェンスのキーとなる。最近の彼は4試合に1試合ぐらい爆発できるが、毎試合コンスタントの活躍が厳しくなってきており、持ち前のクイックネスが衰えているのは明らかである。エンビードに変わるセンターはポール・リードとなり、かなりレベルは下がってしまうし、2年目のマクシーも好不調の波が激しい為、7戦中4戦もぎ取るのは厳しいだろう。(エンビードがいればシクサーズが勝ち抜くことも予想できたが、、、)

予想:ヒートの4勝2敗

 

カンファレンスファイナルで最も注目されているのがセルティックス対バックスであろう。セルティックス対ネッツもファーストラウンド一番の注目カードだったはずだが、セルティックスのリーグ最高級のディフェンスでネッツを圧倒した。更にテイタムはス―パスターへと成長しており、デゥラントを超えるプレーをオフェンス、ディフェンスの面でも披露した。その他スマート、ブラウン、ホーフォード、ウィリアムズとディフェンスの穴は全くない。スタッツが過去最高レベルとなっていることもあり、下馬評ではセルティックス優位とみる識者が多い。

 

バックスはNo.2のミドルトンがブルズとの第2戦でケガをし、先行きが心配されたが、イヤニスをスモールフォワードに起用して、ロペス、ポータスと強固なフロント構成にし、ホリデー、マシューズのディフェンスでブルズを3戦連続封じ込めることに成功した。また、ベンチからグレイソン・アレンやパット・コナトンもステップアップして、ミドルトンの穴を上手く埋めている。バックスの第4Qのクローザーであり、タフショットも決められる彼がいないのは痛いが、少し不安定なシーズンを過ごしていた彼が抜けたことで、逆にディフェンス力と統率力が高まった印象もある。

 

セルティックスのディフェンスは本物であり、デゥラントをあそこまで苦しめられるチームはそうそうない。但しイヤニスは今が全盛期の選手であり、フィジカルの面ではセルティックスのディフェンスを持ってしても叶わない。現実的に考えれば総合力の高いセルティックスが有利なはずだが、現在世界最高の選手のイヤニスなら何とかしてくれる気がする気持ちも強く、バックスが接戦を勝ち抜くと予想。

予想:バックスの4勝3敗

 

<ウエスタンカンファレンス>

ブッカーの怪我もあり、第8シードのペリカンズに冷や汗をかいたサンズだが、レギュラーシーズンで他を圧倒した力は本物で、37歳になるクリス・ポールは衰え知らずのフロアジェネラルとして君臨しており、とにかくチームの安定感がある。ブッカーのハムストリングも少しずつよくなっていくだろうし、その他エイトン、ブリジッズはプレイオフでの成長を見られ、チームの総合力では一歩上を行く。

 

ダラスも、ドンチッチの怪我で危ぶまれたが、ジェイロン・ブロンソン、スペンサー・ディンウィディーの爆発、今シーズンから導入された強固なディフェンスによってジャズを粉砕した。ルーカがいない時の方が逆にオフェンスが上手く回っていた気もするが、プレイオフのディフェンスに打ち勝つにはスーパースターが不可欠であり、彼が本調子なら昨年、一昨年のクリッパーズ相手のようにディフェンスをきりきり舞いさせることもできるだろう。

 

とはいえ、サンズのブリジッズ、クラウダ―のディフェンス力はドンチッチを苦しめるだろうし、一人にオフェンスが集中しすぎるチームはプレイオフで失敗しがちでもあるので (ハーデン時代のロケッツのように)、サンズが最終的に勝ち進むと思われる。

予想:サンズの4勝2敗

 

エストの注目カードはこちらの対戦であろう。ウルブズ相手にまだまだ経験不足感が否めかったが、勢いに乗ったら止めれられないのがグリズリーズである。エースのモラントは若干不調だったが、2年目のデズモンド・ベインのシュート力、3年目のブランドン・クラークのリバウンド力も重なり、なんとか勝ち抜いた。

 

ウォーリアーズは反対にナゲッツを圧倒し、カリーだけでなくジョーダン・プールが開花したり、トンプソンもそこそこの活躍したり、ドレイモンドはリーグトップクラスのディフェンスとゲームメイクを繰り広げ、調子の良さが伺える。相手が戦力不足のナゲッツだったことはあるが、オフェンスの爆発力とディフェンスのコミュニケーションの高さは全盛期のウォーリアーズを彷彿とさせる。チームのカギを握るのは急成長中のプールであり、彼が平均以上の活躍をしたらこのチームは止められない。

 

グリズリーズは昨年のプレイイン時のように、ウォーリアーズと相性がよく、モラントは比較的自由にプレイできるだろうし、カリーをマークできるディフェンダーもおり、お家芸のスモールボールに対抗できる布陣も揃っている。但し、ファーストラウンドで見せた若さゆえのミスの多さはベテラン揃いのウォーリアズ相手には致命的となるだろうと考え、毎試合面白い試合になりつつ、ウォーリアーズが次に駒を進めるだろう。

予想:ウォーリアーズの4勝2敗

 

NBAプレイオフ2022: ファーストラウンドプレビュー!!

どうも。NBAはレギュラーシーズンが終了して、プレイイントーナメントも結構白熱し、6試合中4試合は接戦という非常に見ごたえたがある内容だった。特にクリッパーズペリカンズの最後のプレイオフスポットを決める争いでは、ポール・ジョージがコロナのプロトコールに入ってしまったことで、出場できないというまさかの事態が発生し、勝敗の行方を大きく左右したと言わざる負えない。クリッパーズレイカーズという、お金を大量に投資し、毎年優勝を狙えるはずだったロサンゼルスの2チームがプレイオフすら逃すというのはなんとも皮肉な話である。

 

両カンファレンスの全てのプレイオフマッチアップが決まったということで、今年もファーストラウンドのマッチアップを予想してみたい。(既に各マッチアップの初戦が行われてしまったのはご了承頂きたい)

 

<イースタンカンファレンス>

ここ最近の第1シードのチームで最もメディアからの注目や一般ファンからの評価が低いのがマイアミ・ヒートではないだろうか。いわゆるトップ10に入るスーパースターがおらず (ジミー・バトラーはTop15レベル)、他チームのような派手な選手もいない為、陰に隠れがちだがチームの総合力はかなり高い。ディフェンスについては各ポジション強靭な布陣となっており、ディフェンシブ・レイティングでは全体の4位となっている。彼らのオフェンスは総合力勝負な為、特にハーフコートで不安ではあるが、ディフェンスが弱っちいホークス相手には問題ないだろう。

 

一方、プレイインを2回連続勝利したホークスだが、昨年カンファレンスファイナルに進出した勢いは今年はない。とにかく安定感に欠け、チームケミストリーも微妙な気がしてならない。トレイ・ヤング自体は更に成長しており、チームオフェンスも力強いが、プレイオフ進出したチームで最下位となる貧弱なディフェンスで勝ち残れる気はしない。ヤングが爆発する試合を考えて1勝はするかもだが、見通しはよくない。

 

予想:ヒートの4勝1敗

 

今回のファーストラウンドで一番期待されているのがこのカードであろう。セルティックスはシーズン途中から急に覚醒し、2022年だけに絞ったデータで見ると、ディフェンスはリーグ1位、ネットレイティング(オフェンスとディフェンスの差) では圧倒的な1位で過去最高レベルという超強豪ステータスの数字を残しているのである。ス―パスターの階段を上がるジェイソン・テイタムはスコアリングとプレイメイクのバランスがよくなり、マーカース・スマートがPGとしてやっと機能しており、ジェイレン・ブラウンが2番手スコアラーとしても頼りになってきている。3人とも素晴らしいディフェンダーでもある。

 

然し、その相手がネッツとなってしまうのだからこわい。今年はカイリーのワクチン問題、ハーデン移籍問題、デゥラントの怪我で第7シードになってしまったが、KDとカイリーがいる限りこのチームを恐れるなという方が難しい。結局のところスーパースターが物を言うプレイオフにおいて、希代のスコアラー2人がいるのは非常にデカい。後は微妙なベンチ陣と弱っちいディフェンスがどこまでセルティックスに耐えられるかが勝負となるだろう。また、テイタムが封じられた時のカウンターが少ないセルティックスなだけでに、どこまで彼へプレッシャーを掛けられるかが重要である。

 

非常に面白見がある今年屈指のマッチアップとなることが予想されるが、ディフェンスとホームコートアドバンテージがあるセルティックスが競り勝つと思われる。

 

予想:セルティックスの4勝3敗

 

昨年チャンプのバックスの今シーズンはアップダウンが激しく何とも読めないチームであった。ブルック・ロペスなどケガ人が出たのもあるが、自慢であったディフェンスがリーグ平均レベルまで下がったのは頂けない。イヤニスはミドルジャンパーが入るようになってきて、更にアンストッパブルな存在となりつつあり、オフェンスはリーグトップ4ではあるが、気掛かりなのがミドルトンである。昨年のプレイオフで数々のクラッチショットを決めた勢いが今年は感じられず、ケアレスミスも目立つ。ホリデーは調子がいいが、バックスが真の優勝候補となるにはミドルトンが本調子を取り戻せるかがカギとなりそうである。

 

とはいっても、相手のブルズはシーズン後半調子を落とし、バックスにも今年0勝4敗と相性が悪い。ブルズはシーズン前半はリーグのサプライズチームとして、予想外のディフェンスと、デローザンのMVP級の活躍で一時イースト1位となっていたが、後半はディフェンスにガタが来て順位も6位まで下がってしまった。今シーズンのデローザンは神がかっていた感もあったが、これまでプレイオフでは本来の活躍ができなかったタイプの選手であり不安ではある。それはセンターのブサビッチも同様で、更にザック・ラビーンは初のプレイオフということで悪条件が重なる。

 

気を抜くことが多いバックスなだけに、ブルズが1勝することはありえそうだが、そこまで面白いシリーズとはならない気がする。

 

予想:バックスの4勝1敗

 

セルティックス対ネッツばりに面白うそうなシリーズがこの2チームの対決である。MVP候補のジョエル・エンビードにジェームズ・ハーデンが加わり優勝を狙うシクサーズだが、期待と不安が入り混じるチームである。エンビードはリーグに入ってから初めて1年を通して大きなケガなく試合に出続け、オフェンスにおいては完全にアンストッパブルな存在となった一方、ハーデンはトレード直後は以前のスピードが垣間見えたが、その後は明らかにプレイスピードが落ち、最近はペネトレーションが難しくなってきている。但し、2年目のタイリース・マクシーがスピード感抜群の選手に成長してそれを補っているし、ハーデンもアシストの面ではリーグトップレベルな点は変わらない。

 

ラプターズはス―パスターがいない中、常に全力勝負と諦めない姿勢、奇才ニック・ナースのコーチング力で後半一気に調子を上げてきた。パスカル・シアカムとフレッド・バンブリートは常に20得点狙える選手であり、新人のスコッティ―・バーンズは多彩さが光り、チーム全員ディフェンス力が高く、決して楽しい相手ではない。ディフェンスでは強力なウィングが揃ってはいるのだが、問題はオフェンスの爆発力にかけることと、エンビードにマッチアップできる体格のいいディフェンダーがいないことである。気合と戦略でなんとかするとこはあるだろうが、どんなに優れた戦術でもサイズの違いは覆せないのがバスケの常である。

 

シクサーズのベストディフェンダーである、タイボルがワクチン未接種でトロントでは出場できなかったり、ハーデンのプレイオフの数々の失敗劇が気がかりなのではあるが、パンチに欠けるラプターズを最後はシクサーズがねじ伏せると思う。

 

予想:シクサーズの4勝3敗

 

<ウエスタンカンファレンス>

今年のフェニックス・サンズはとにかく強かった。リーグトップの64勝をあげ、他チームと圧倒的な差をつけた。彼らの強みは何より接戦で負けないことである。全盛期のウォーリアーズのように爆発的な力で圧倒することは少ないが、どんな接戦でも質の高いオフェンスが作れるチーム戦術とチームメイトの信頼感が強く、PointGodことクリス・ポールが奏でるオフェンスはとにかく手堅いという言葉がふさわしい。エースのブッカーもポールの影響かとても安定しており、エイトン、ブリッジズも着実に成長している。リーグで唯一オフェンス、ディフェンスもトップ5に入る今年のサンズは弱みがなく、2年連続ファイナルまで行かなかったら驚くレベルである。

 

プレイインを勝ち抜き第8シードに滑り込んだペリカンズは、ザイオン・ウィリアムソン問題がありながら、ブランドン・イングラムの成長、CJ・マコラムをトレードで獲得したことでオフェンスの安定感が増した。また、ルーキーのハーブ・ジョーンズは新人なのにAll Defensive Teamの候補になるなど、いきなり貢献しておりこれからが楽しみなチームとはなってきている。ただ圧倒的な総合力を誇るサンズ相手には歯が立たないだろう。

 

予想:サンズのスイープ

 

エストで一番面白くなりそうなのがこのマッチアップである。グリズリーズの今シーズンはまさに大躍進という言葉がふさわしい。リーグ2位の56勝をあげ、エースのモラントはス―パスターに上り詰め、ケガが多かったモラントが不在の間も20勝5敗という素晴らしい成績を出しチームの総合力の高さを見せつけた。モラント以外にも、2年目のベイン、今年はディフェンスで大きく成長した3年目のジャレン・ジャクソンJrなど若手揃いで怖いもの無しのチームである。グリズリーズもサンズのようにオフェンス、ディフェンスでそれぞれほぼTop5にランクインしており、抜け目がない。欠点は経験不足と、速攻が強みなオフェンスにおいて、ハーフコートでモラントが封じられた時にステップアップできる選手がいるかである。

 

グリズリーズと同じく若手揃いのティンバーウルブズは、結構グリズリーズと相性が良く、レギュラーシーズンは2勝2敗となっている。オフェンスのバリエーションでいえばリーグ最高クラスのタウンズ、2年目で急成長中のアンソニー・エドワーズ、たまに爆発するディアンジェロラッセルと、勢いがついたら止められないチームと言える。また、パトリック・ビバリー寄生虫のようにモラントにくっついてイラつかせるだろうし、エドワーズがプレイインの時のように堂々としたプレイぶりをしたらウルブズにも勝機はありそうである。

 

第2シード対第7シードのマッチアップとしては結構な接戦になることが予想されるが、コーチング力、モラントのスターパワー、ここぞのディフェンス力を持つグリズリーズが競り勝つのではないか。

 

予想:グリズリーズの4勝2敗

 

サンズの最大の強敵と予想されているのがウォーリアーズである。シーズン前半はカリーの大活躍もあり絶好調だったが、カリーが不調に入ったらチームが下降気味となり、ドレイモンド・グリーンがケガで不在、2年ぶりに復帰したトンプソンは本調子でないなど色々な不安要素はあったが、ジョーダン・プールがミニカリーのようなシュート力とハンドル力を発揮したり、チームカルチャーにフィットしたベテランが揃った布陣はプレイオフで侮れない。同時に終盤ケガで欠場したカリーも戻ってくるため、プレイオフ開始に合わせてギアが上がってきそうである。トンプソンが本来に近い姿を取り戻せればサンズを脅かす存在になる可能性は十分にある。

 

ナゲッツは今年は苦しいシーズンだった。No.2のジャマール・マレーが1試合も出場せず、No.3のポーターJrは9試合だけの出場と、とにかく戦力が手薄だった。そんな中プレイオフに出ることができたのは2年連続MVPになりそうな二コラ・ヨキッチの超人的な活躍に他ならない。今年のヨキッチはオフェンスのアドバンススタッツで他を圧倒しており、現在最高のオフェンスプレイヤーである。更にディフェンスもかなり向上しており、平均以上のディフェンダーとなってチームの全てを支えているのは素晴らしいのだが、とにかくヨキッチ以外に信頼できる選手がいないのが悲しい限りである。

 

ただし、本調子になりそうなウォーリアーズ相手にヨキッチだけではどうしようもできないのではないかと思う。単純な戦力の差を考えると勝てて1試合ではないだろうか。

 

予想:ウォーリアーズの4勝1敗

 

これまでオフェンス一辺倒だったチームから、ディフェンス力を開花させて楽しみなチームとなっていたマブスであるが、レギュラーシーズン最終戦でルーカがふくらはぎのケガをするというアクシデントに見舞われてしまった。全てがルーカありきで成り立っているマブスのオフェンスにおいて、彼が不在はかなり痛い。彼がファーストラウンドでそもそも復帰できるのか、復帰するとしたら何戦目かいけるのかによってこのシリーズの全てが左右されると言っても過言ではない。既にプレイオフで何試合もその存在感を十分に示してきた彼が5試合以上出場できればマブス有利、それ以下ならジャズ有利と予想する。

 

一応ジャズにも触れておくと、チーム内外で色々騒がしくなっており、ミッチェルとゴルベアの不仲、ミッチエルの移籍説、今年もプレイオフでダメならチーム解体などネガティブニュースが多い中、ルーカの怪我は絶好のチャンスである。リーグNo.1のオフェンスを誇り、3ポイントが入りだしたら手の付けられないチームであるだけでに、どこまでネガティブなノイズを消してプレイに集中できるか注目したい。

 

今回はルーカが3試合目ぐらいから復帰すると勝手に想像して、マブスの次ラウンド進出を予想する。彼はそれだけ特別な選手である。

 

予想:マーベリックスの4勝3敗

 

NBAレイオフは2か月もかかる長期戦である。1試合1試合でオーバーリアクションしすぎないように注意深くチームを分析しつつ、毎試合楽しんで見ていきたい!

ウィル・スミス問題から見るアメリカと日本のカルチャーの違い

どうも。NBAもかなりヒートアップしており、イーストのトップシードの混戦からウエストも3位以下の順位が分からず、レイカーズはプレイインを逃すという大惨事が起こり、ネッツも9位なるかもしれないなど、色々面白い事が起こっている。が、今回は今更ながらアメリカでも日本でも大きな話題となったオスカーでのウィル・スミス、スラップ事件に焦点を当てたい。アメリカエンターテイメント史上稀に見る一大事であり、既にこの件については日本でも多くの記事や意見が出ているが、アメリカ文化、アメリカコメディー大好き人間として、記事にしない訳にはいかなということで、もう聞いた事があるよいう内容かもしれないが自分なりにまとめてみたい。

 

f:id:atsukobe:20220403002805j:plain

 

<ウィル・スミスとクリス・ロック>

まず、ウィル・スミスは今年念願の初のオスカーを獲得することが大方の予想だった。ヒップホップアーティストから、TVスター、そしてハリウッドのメガスターとして、多くのヒット作品を世の中に出しつつも、賞レースとは縁がなかったウィル。これまでも何回かオスカー狙いの演技をしていたが、ノミネートだけに留まっていた中、今年は大本命ということで、ウィルのこれまでの功績を称えようとするポジティブな風潮が非常に強かった。また、ウィル・スミスは、ハリウッドスターの中でも日本でも知名度はかなり高いし、評判がいい俳優である。

 

一方日本ではあまり知られていないが、クリス・ロックアメリカではレジェンドの地位を持つスタンドアップコメディアンである。90年代から頭角を現し、彼のスタンドアップスペシャルの、"Bring the Pain", "Bigger & Blacker", "Never Scared"はコメディーのクラシックと言われる傑作である。黒人の視点からの鋭い社会風刺や、家族、恋愛まで様々なトピックを時には議論を呼ぶ内容で笑いを取る。アカデミーのプレゼンターとしても彼は何回も出ているし、ウィル・スミスほどではないが、アメリカではかなり有名なセレブリティなのである。

www.youtube.com

 

<辛辣なアメリカンジョーク>

今回、プレゼンターとして登場したクリス・ロックはスキンヘッドになったウィルの奥さんのジェイダ・ピンケット・スミスに次のGIジェーン (デミー・ムーアが軍隊に入ってスキンヘッドになる映画)

G.I. Jane (1997) - IMDb

の出演楽しみにしているよというジョークを言ったわけであるが、ジョーク元が古いし、まあこのジョーク自体面白かったは微妙である。そしてクリス・ロックがジェイダの脱毛症の症状を知っていたかも分からない。ただいずれにせよこのジョークの内容はアメリカのコメディでは普通である。

 

日本ではアメリカンジョークで容姿は揶揄しないという報道があったが、結構普通にある。トランプが大統領時代に彼の体系を馬鹿にするジョークは一杯あったし、相手を馬鹿にする一言では割と使われる。更に、アメリカのジョークの形態にRoastというものがあるが、まさしく相手を馬鹿にして辛辣なジョークを面と向かって言うのというものである。顔や動作で表現せずに言葉だけで相手を茶化すというのが基本だが、日本の茶化すとレベルが違う。Roastでは容姿もジョークの対象だし、その人の過去の失敗例や、ヒトラーや歴史的惨事を話題にしたりとほんとになんでもありなのである。ただ酷い事を言っても意味はなく、要は言っていることが面白いか面白くないかで判断される。たまにエッジが効きすぎた場合は、笑いよりもちょっと冷めた空気になるが、その反応に更に笑いを入れて返すのがアメリカンコメディなのである。

www.youtube.com

 

<賞レースの際のジョーク>

こういったジョークは対象がセレブリティだからできるというのがある。それは彼らが社会的に強い立場にいる為、その下の人間や中の人間が馬鹿にしてきても笑い飛ばすぐらいの心の広さが求められる。これこそがアカデミー賞エミー賞の司会者のエッセンスである。アメリカのアワード賞の司会は必ずと言っていいほど、コメディアンが担当する。そして司会者が最初スタンドアップコメディのように観客の俳優やミュージシャンの前でジョークを飛ばすというのが慣例である。

 

そしてこういった賞レースの司会者やプレゼンターのジョークは、出席しているセレブリティが対象となり、何人かがピックアップされて笑いものにされるのである。その中には中々辛辣なものがあったり、自分のことや家族のことを馬鹿にされることもある。そしてセレブリティはことを言われても笑って水に流すのがふつうなのである。たまに明らかに不満そうな顔をする人もいるが、それは視聴者から心が狭いという風に思われてしまう。

 

以前ゴールデングローブ賞の司会を何回か担当したイギリスのコメディアンのリッキー・ジャベイスのジョークは、そんなハリウッドでもかなりキツ目のジョークが満載でセレブ達がしかめっ面していたが、3年連続で司会を担当したりと呼ばれ続けるという事は、それが面白いと思われ、結局需要があるということなのである。ジャベイスのジョークの数々を聞いたら、今回のクリス・ロックのジョークなど正直全然かわいいものである。

www.youtube.com

 

<最近のウィル・スミス家の私生活>

こういったジョークの数々はアカデミー賞の司会やプレゼンターでも普通にされるのだが、何故ウィル・スミスがこんなセンシティブになったのだろうか。あくまで憶測だがその理由の1つに彼の最近のオープンすぎる私生活があるかもしれない。一時期は天下無敵のスターだったウィルも、ここ15年程度でヒット作だらけというわけにはいかなくなった。そこで最近はSNSでのプレゼンスを上げる努力をしており、自分の私生活についてもどんどんと公表している。

 

更に妻のジェイダもRed Table TalkというFacebook Liveの番組をやっており、自ら司会となってゲストとディープな会話をする内容で、そこで更にスミス家の内情が世間に伝えられることになる。そのエピソードの中の1つに、ジェイダが20歳年下のR&Bシンガーとの数年にわたる浮気を、ウィルに面と向かって懺悔するエピソードがある。この時会話中のウィル・スミスの困惑した顔はMemeとなって、スミス家は笑いの対象になってしまった。

www.youtube.com

 

<ウィルの反応の問題>

上記のようなオープンすぎる私生活がどこまでウィルのメンタルにきていたか分からないが、ビンタした後の彼の表情や言葉の使い方、オスカー獲得後の5分超のスピーチからして明らかに普通の精神状態ではないようだった。

 

更に、クリス・ロックがジョークを言った瞬間は笑っているのもよくなかった。ウィル本人は笑っていて、その横のジェイダがいらついた表情をしていたのを見て、行動に至ったと思われても全然おかしくなく恰好が悪い。また、ジェイダ自身も自分の浮気については笑って話すくせに、自分がジョークになったらそれを笑い飛ばせないのはどうなのよというネガティブな意見が彼女にも集まった。(浮気の件があり、もともとジェイダの評判が落ちてきていたということもあるだろう)

 

既に何回も述べたように、ハリウッド俳優がこういったジョークを浴びせられるのは当たり前であり、笑って受け流すか、気に入らなかったら裏で話し合うのが大人の対応だとされる。銃社会ではあるが、暴力は反対というパラドックスアメリカにはあり、どんな状況でも公の場でコメディアンをビンタするなどご法度なのである。しかもウィル・スミスとクリス・ロックというアメリカでは超有名な2人の間で、世界中の人が見ている場でこんなことをするなど尚更批判される。

 

こんな状況に慣れていない出席者も最初ウィルがビンタした際に、おそらくコントの一部だと思っていただろう。だからビンタの時に笑いすら起きていた。それがウィルが席に戻ってきてFワード使いながらロックに罵倒しているのを見てやっとこれがリアルだとみんな理解した感じである。クリスもスラップされるまで後ろに手を組んで笑っていたのを見ると、ウィルの反応は全く予期していなかっただろう。そのぐらい今回の彼のリアクションはアメリカ人、セレブリティにとっては異常だった。

 

もしウィルが、ステージに上がってジェイダの病気の事を説明するとかだったら全然問題なかったのだろうが、暴力という手を使ってしまったことはアメリカ人にはどんな状況でも受け入れられない。

 

<日本の反応との違い>

アメリカのトークショーやニュースなどでは大多数がウィル・スミスを批判し、特にレイトナイトショーではスラップが大いに笑いの対象となった。一方日本では、メディア含めて大多数がウィル・スミスの行動を支持しているようだった。

 

この違いは何だろうか。まず、クリス・ロックのようなジョークが日本では受けない事が言える。日本では、ブサイクキャラや女性芸人に対して容姿を揶揄するコメントすることは日常茶飯事だが、それは既にキャラとして成り立っているからが大事で、今回のジョークのようにふとした評しで女優を馬鹿にすることなどしない。要は日本ではジョークができる相手が限られるのである。それに対してアメリカでは誰でもジョークの対象になる。

 

また、日本ではこれが言葉の暴力と言われているが、アメリカ人からしたらジョークに暴力なんて概念はない。ジョークに対してそんなかっかするんじゃないというのが前提としてあるからである。(最近はキャンセルカルチャーなどでアメリカでもコメディの難しさが出てきているが)それに今回クリスがジェイダの症状を知っていたかのように日本では言われているが、その真相は不明である。

 

更に大事なポイントとして、日本ではなんだかんだ暴力がOKになりがちである。そんなことはないという人もいるかもしれないが、体罰や根性論は明らかに日本の方がアメリカより未だに根強い。漫才やバライティでも、ボケに対してのツッコミで手が出る、ど突くというが当たり前である。アメリカンコメディーではそんなことはありえず、ボケに対しては言葉でボケで返す。その為、ジョークをした相手のリアクションへの耐性が違う。

 

また、この騒動の後出てきた意見の1つに、なんでジェイダのディフェンスにウィルが出てこなきゃいけないのかということである。ハリウッドの人達からしたら、女性は男性と対等に扱わらなければいけなく、対等に扱われるならジェイダ自身で何か行動すべきだったということである。これは女性の活躍がより進んでいるからこそ出てくる意見だろう。未だに女性は弱い存在として扱われやすい日本だと、男性側が行動を起こさなきゃいけないという固定概念がある。ある意味Toxic Masculinity (男性の伝統的な役割を通そうとする有害な男らしさ) を象徴とするウィルのビンタが、男尊女卑が根強い日本だと支持されてしまうのではないか。

 

今回の騒動でアカデミー委員会からの辞任を表明し、アカデミー主演男優賞も剥奪されるのではないかと言われているウィル。ハリウッドの最も成功したブロックバスター俳優としての人気を今後取り戻す事ができるだろうか。失敗をしたらたくさん批判されるが、一方どん底からのカムバックも大好きなアメリカだけに、時間をかけて再度彼が賞賛される日は来るはずである。

大混戦のイースタンカンファレンスを制するのはどこだ!

どうも。久しぶりの投稿となりましたが、今シーズンも残り10数試合とあっという間にプレイオフが迫ってきた。そんな中、今年はイースト、ウエストともにシーズン通して各チームのシード順が混戦となっている。ウエストではサンズが頭一つ抜けているが、グリズリーズとウォーリアーズは熾烈な2位争いをしているし、ジャズとマーベリックスも最近好調で4位争いもヒートアップしている。地味にティンバーウルブズとナゲッツもそんな差がついていないし、階層が分かれているものの、各階層での争いが最後まで見逃せなさそうである。

 

更にすごいのがイーストである。3月15日現在で、1位から7位が6.5ゲーム差内、特に2位から6位は3.5ゲーム差と大混戦であり、1位のヒートもじゃあイースト本命なのかと言われれば疑わしく、どこがイーストファイナルに行くか全く読めない状態である。どのチームも実力はあるが、圧倒的な強さを誇っていない感じである。そんでもって、第8シードがネッツということで、レギュラーシーズン1位か2位で終わっても、プレイオフでデゥラントとカイリーを相手にしなけければならず、ファーストラウンドで負けるという悪夢なようなシナリオも全然考えられるわけで上位チームも気が抜けない。

 

そこで今回はイーストのトップ8チームのプレイオフへの期待と懸念点をざくっと見ていきたい。(ホークスファンと、ホーネッツファンはごめんなさい。プレイオフ行けたらラッキーかと。。。)

f:id:atsukobe:20220314190035j:plain

 

1. マイアミ・ヒート

各チームともコロナやケガを言い訳に出来るチームが多い中、ヒートもケガ人続出でまともにロスターが揃ったためしがないにも関わらず、最も安定した成績を残してきている。何よりロスターの層の厚さとリーグトップクラスのディフェンスで弱点が少ないのがヒートの特徴である。

 

Defensive Player of the Year候補の一人であるバム・アデバヨを筆頭にジミー・バトラー、カイル・ラウリー、PJ・タッカーというリーグ屈指のフィジカルなディフェンス布陣はプレイオフで猛威をふるだろが、オフェンスの爆発力が懸念ではある。バトラーはスコアラーファーストの選手では正直なく、一昨年ファイナルで大活躍したが、昨年のプレイオフではさっぱりだった。バムもGo to scorerでもなく、ラウリーは年である。更に一昨年シューターとして開花したダンカン・ロビンソンは今年スランプでスポットを奪われている。となるとベンチからのタイラー・ヒロに期待だが、ディフェンスのアテンションが高まった状況でどこまで3年目の彼を頼りにできるかは未知数である。

 

その為、総合力は高いが、パンチ力に欠け、真のスーパースターがいないヒートが勝ち抜ける確率は低いと考える。ファーストラウンド敗退しても驚きはしない。

f:id:atsukobe:20220316010638j:plain

 

2. フィラデルフィアシクサーズ

ハーデンの獲得とシモンズの放出で一気に優勝候補に躍り出たシクサーズは、最も注目されているチームであろう。ハーデンは、ネッツ在籍時の最後はケガのふりをしていたのに、トレード直後からいきなりプレースピードが上がり、エンビードとのコンビネーションも悪くなさそうで、かなりファンの期待値が高まった。

atsukobe.hatenablog.com

 

然し、、、因縁のネッツとのマッチアップで、デゥラントやカイリーがキラーメンタリティで倒しにきたところ、ハーデンは興味がないというか怖がっているかのようなプレーで、3分の17という散々なスタッツを残したのである。これをただのレギュラーシーズンの1試合で片づけられるものでは、く、いざこざがあったチーム同士の決戦という位置づけだったにも関わらず、ハーデンは全くインスパイアされていなかった。これこそが問題で、彼のプレイオフでの数々の惨事はよく知られたことで、最も重要な試合な時に限ってスターの存在価値を出してこない。成績だけ見たらそこまで悪くないと思う人もいるかもだが、実際の試合、モメンタムなどを考えたときに、ハーデンがビッグモーメントでクラッチだったことがあるだろうか。少なくとも、ロケッツ移籍以降この10年はない。

 

エンビードは今年MVP候補トップ3の活躍をしているが、彼も彼で実はプレイオフの大舞台でクラッチじゃないことも多く、毎年苦渋をなめている。更に、ハーデンと同じくフリースロー中心にオフェンスが組み立てるので、よりフィジカルなプレイオフでお互い本領発揮しないことがありそうなのも懸念である。

 

その他、ディフェンスの弱さ、オフェンスの層の薄さなど諸々心配点があるが、何よりハーデンとエンビードを信頼しきれない個人的な感情もあり、カンファレンスセミファイナルあたりで敗退すると予想する。

f:id:atsukobe:20220316010306j:plain

 

3. ミルウォーキー・バックス

昨年チャンピョンのバックスはとにかく安定感がないのが気になる。オフェンスはリーグトップクラスの効率性ではあるが、持ち味だったディフェンスがリーグ平均レベルまで落ちてしまい、いい時と悪い時の差が激しい。イヤニスは今年も更にレベルアップをして、オフェンス、ディフェンスともにリーグトップ選手の存在感を発揮しているが、まわりがそれについてきていない。

atsukobe.hatenablog.com

 

センターのブルック・ロペスの怪我は確かに痛いが、彼がいないだけでディフェンスが崩壊するのはイヤニス以外の選手の頑張りが足りないと言わざるおえない。更にオフェンス面でも、No.2のミドルトンがここ2年と比べて衰えた印象があるし (スタッツはあんまり変わらないが内容が良くない)、ホリデーも当たり外れが多い。ケガ人はもちろん多いのだが、ベンチが微妙な上に、スターターもレベルダウンしているようでは2連覇の夢は絶たれてしまうだろう。

 

バックスのプレイオフはミドルトンの活躍に掛かっており、かなり不安要素も多いが、イヤニスは最近4Qもオフェンスで頼りにできるようになってきたし、逆境で彼ががそう簡単に諦めるわけはないので、なんだかんだカンファレンスファイナルに進出するのではないかと思う。

f:id:atsukobe:20220316010349j:plain

 

4.シカゴ・ブルズ

レギュラーシーズンのサプライズチームの1つがブルズである。誰もが予想しなかったMVP候補にもなっているデマー・デローザンと、ザック・ラビーンのダイナミックオフェンスと、ロンゾ・ボール、アレックス・クルーソという強固なディフェンスバックコートで、シーズン前半はイースト1位までになったブルズはここにきて少し苦戦している。他のチームと比べても特にケガとコロナに泣かされ、特にバックコート2人の離脱はかなり痛手となっている。

atsukobe.hatenablog.com

 

それでも何とかデローザンの神がかり的なスコアリングランなどもあり、イースト上位をキープしてきたが、シーズンを通して強豪チーム相手の弱さを露呈してきている。イースト、ウエストのトップチーム相手に今シーズン1回も勝ったことがないという悲しいスタッツも出ている。格下相手に確実に勝つことも大事ではあるが、プレイオフではそんなことは言っておられず、オフェンスのパターンが読みやすいブルズはかなり苦しむだろう。

 

デローザン自身決してプレイオフに強いタイプではなく、ラプターズ時代は何度もたたかれたし、ラビーンはそもそも初プレイオフとなることを考えると、ファーストラウンドで負けても驚きはしない。

f:id:atsukobe:20220316010423j:plain



5.ボストン・セルティックス

シーズン序盤はスロースタートで失望チームの1つだったセルティックスは、オールスター前後で絶好調となり、一気にホームコートゲットできる位置まで上がってきた。その最大の武器がリーグトップのディフェンスであり、スターター全員が平均以上のディフェンダーであることで相手チームを抑えられているのが大きい。

 

加えて、エースのジェイソン・テイタムが一段階実力が上がり、得点力はリーグトップクラスとなっただけでなく、課題だったチームメイトのセットアップも上達してきている。これまで、テイタムとジェイレン・ブラウンの1on1ばかりで、ボールムーブメントが乏しかったのだが、ここにきてよりチームオフェンスが確立されてきている。

 

チームの爆発力がないうえ、テイタム以外に安定したスコアラーがいないのは懸念だが、ディフェンスが物を言うプレイオフでアップセットを起こすことは十分あり得そうである。レギュラーシーズンの勢いをそのまま維持できれば、セミファイナルあたりまでいけるのではないか。

f:id:atsukobe:20220316010455j:plain



6.クリーブランド・キャバリアーズ

ブルズ以上に今年のサプライズチームはキャブスであろう。シーズン前はプレイントーナメントに出るか出れないかの線だと予想されていたのに、蓋を開けてみたら一時リーグ2位の勝率を残すなど大躍進をした。コリン・セクストンがシーズン序盤で離脱し、その後もリッキー・ルビオやロンドがケガしてしまうなどロスターが揃わなかったにも関わらず、センターのジャレット・アレンがオールスターに成長したり、ガードのダリアス・ガーランドはスター選手へと駆け上がっている。ガーランドは入団当初ただのスコアリングガードの印象があったが、想像以上にオフェンスのセットアップが得意であり、シューティング力、ドライブ力、パス力と総合力が優れた選手になりそうである。

 

更にルーキーのエバン・モーブリーは将来Defensive Player of the YearかつMVPになれる潜在能力を秘めており、キャブスの将来は非常に明るい。とはいえ、主力が全員経験不足であり、層が厚い今年のプレイオフではファーストラウンド敗退が予想される。

f:id:atsukobe:20220316010530j:plain



7.トロント・ラプターズ

ラプターズもまた将来的に楽しみなチームではある。3年前の優勝から、チームを改革し昨年はプレイオフも逃したが、今年は地味に頑張っている。パスカル・シアッカムは昨年から今年序盤のスランプを脱して、2年前の水準に戻ってきているし、今年オールスターになったフレッド・バンブリートも大黒柱として頑張っている。また、ルーキーのスコッティ―・バーンズはその多彩性で将来のスコッティ―・ピッペンのような存在になることも考えられる。

 

とはいっても、ラプターズが強くなるのは後2年ぐらい必要そうであり、選手層も激薄な為、プレイオフでは期待できない。

f:id:atsukobe:20220316010558j:plain

 

8.ブルックリン・ネッツ

今年の最大のダークホースは言うまでもなくネッツである。何故なら今年開幕時に優勝候補筆頭だったチームが現在第8位にいるのだから、他チームからしたら、たまったもんじゃない。カイリーのワクチン拒否、デゥラントの怪我、ハーデンのトレード要求で落ち着きゼロのシーズンであったが、デゥラントがケガから復帰したこと、ニューヨークのワクチンルールに変更がありそうということでかなり風向きが変わってきている。

 

もしカイリーがホームゲームで毎試合プレイオフ出れるようになれば、ベン・シモンズが戦力になろうがならまいがネッツは非常に危険な存在になる。セス・カリー、ミルズといった頼りになるシューターがいて、尚且つデゥラントという最も恐るべきオフェンス兵器がいる限り、ネッツは常に優勝候補の1つであり、アップセットを繰り返えしてカンファレンスファイナルに進出することは全然あり得ると思う。そこにシモンズが入れば、少なくともディフェンス面では貢献できるので、現在のネッツの弱点を補う貢献をすることはできるだろう。

 

特に先日のシクサーズ戦で見せた爆発力は彼らがプレイオフでどんな存在となるかを暗示しているかのようだった。とにかく、デゥラントが健康である以上は、ネッツをカウントアウトすることは私にはできない。

f:id:atsukobe:20220316010808j:plain

 

NBA2021-2022シーズン前半トップMVPチョイス!

どうも。NBAもオールスターブレイクとなり、シーズン前半が終了した。(シーズン前半といっても既に60試合近くが消化されているので、もう3分の2が終わっているのだが) 

 

オールスター自体について簡単に言及すると、今年はライジングスターズが50点先取したチームが勝利というルール改革でかなり面白くなったり、3ポイントコンテストでビッグマンのカール=アンソニー・タウンズが優勝してビッグマン最強のシュート力を全米に見せつけた。

 

一方ダンクコンテストは過去最低レベルで、50点が1つもない悲しい大会となった。まだまだダンクの可能性はあるのだろうが、アリウープ系以外の何かしらのダンクを考える必要がありそうである。但し、オールスター本戦はカリーが15本もスリーを決めたり!!、各クオーターが接戦となり、最後はレブロンの決勝ショットとかなり面白い試合だったのではないかと思う。

www.youtube.com

 

そんなオールスターに浸ることもできるのだが、今回はこのちょっとしたブレイク期間を活かして、現時点の今シーズンのMVP候補を考えたいと思う。今年も既に考えられる候補で10人近くいるが、現在Top3が誰かと言えば明らかであると思うが、理由も含めて早速見ていきたい。

 

1. 二コラ・ヨキッチ

ビッグマーケットでないデンバーであること、彼自身が目立ちたがり屋でないことで陰に隠れがちだが、昨年MVPのヨキッチは確実に昨年以上のレベルにいる。シーズン開始からチームNo.2のジャマール・マレーの不在、No.3のマイケル・ポーターJrが怪我で今年絶望という穴だらけのロスターの中、孤軍奮闘しまくってる。平均26得点、13.8リバウンド、7.9アシスト、57FG%という昨年とほぼ同等の圧倒的な成績を残し、PERについては歴代最高、アドバンススタッツの多くのカテゴリーでリーグトップと個人的に文句ない成績を残している。

www.youtube.com

そしてディフェンスにおいても毎年向上しており、今では優れたビッグディフェンダーの一人と言えるレベルにまでなっている。無論ジャンプ力やスピードはないが、それを上回るIQとディフェンスのタイミングによってチームにとってプラスのディフェンダーとなっており、試合を決めるブロックを今年だけ3回ぐらい決めている。

 

何より、上述の通りチームのNo.2とNo.3がおらず、時にこいつは誰だとなる選手も多いナゲッツが33勝25敗の成績を残しているのはヨキッチの力に他ならない。現在彼以上にチームの成績にインパクトを与える選手はおらず、特にオフェンスにおいてはリーグのベストプレイヤーであると考えている。(チーム全体への貢献度で見ると、デゥラントやカリー以上ではないかと思う) アメリカのメディアでも彼がMVP候補だと認識しない人が一杯いるが、ヨキッチのシーズン通しての活躍を見て、彼をTop3候補に入れない人はバスケをちゃんと見てないとしか思えない。

 

<昨年MVPレースの時に彼の凄さをここにまとめたのでご参照>

atsukobe.hatenablog.com

 

2. ジョエル・エンビード

ヨキッチと同じく孤軍奮闘で大活躍しているのがエンビードである。シクサーズはベン・シモンズのドラマで、健康体のスター選手の一人が1試合も出場しないという異常事態の中でも、彼は過去最高の大車輪の活躍を続け、チームを35勝23敗、前半をイースト3位で折り返すという予想以上のポジションに導いている。

 

<シモンズのゴタゴタについてはこちら参照>

atsukobe.hatenablog.com

 

今年のエンビードが凄いのはまずケガをしてないことである。毎年何かしらの怪我をしてしまう彼だが、今年はまだ大ケガをしていない。(コロナに感染して結構欠場はしたが、逆にそれがケガ予防にはなっているのかもしれない) それだけでなく、オフェンスは毎年スキルアップしており、とにかくバリエーションが多い。平均29.6点で現在得点王、キャリア最高の4.5アシスト、11.2リバウンドとヨキッチと比べて全く見劣りしない成績に加えて、ゴール下のディフェンスはリーグトップレベルでヨキッチを上回る。但し、トバイアス・ハリス、セス・カリー、タイリース・マクシーなどサポート体制がヨキッチより若干厚かったのと、ヨキッチのスタッツが規格外な為現状2位とした。

 

今年のエンビードの凄さについて少し触れておくと、とにかくオフェンスがアンストッパブルである。インサイドに入れば、パワーとフットワークで圧倒すると思えば、ミッドレンジでターンアラウンド、フェイスアップからの超ソフトなジャンパー、3ポイントも平気で打てるレンジと何でもできる。特にミッドレンジの進化は目に見張るものがあり、ドリブルからのフェイスアップシュートは外す気がしないほどである。更に今年はシモンズ不在の為、自分でリバウンドを取ってからボールを運んで一人でオフェンスをクリエイトする姿も見え、プレーの幅が広がっている。彼の現在の活躍はシャックの支配力とダークのジャンパーが加わったようなセンターの進化系と言えるだろう。

www.youtube.com

 

但し、ハーデンがトレードで加わったことでエンビードのUsageは下がるだろうし、チームのスタイルも必然的に変わるので、彼の個人成績は落ちるだろう。これでチーム勝率がイースト1位になればチャンスはあるだろうが、勝率が今のままだと彼のチャンスが厳しくなる可能性は高い。

 

3. ヤニス・アデトクンボ

ビッグマンの進化系としてヤニスの存在も忘れてはならない。彼も既に2回シーズンMVP、昨年のファイナルMVPも獲得しているためか、MVPレースで候補にあげない人がいるが、アドバンススタッツだけ見たら、ヨキッチとほぼ数字が変わらず、PERも32.3とヨキッチについて歴代2位なのである。ローナンバーも平均29.4得点(エンビートと僅差で2位)、11.2リバウンド、6.0アシストとトップ2の二人と全く引けを取らず、ディフェンスに関してはエンビードを更に超えるレベルで、2度目のDefensive Player of the Year候補になっている。

www.youtube.com

 

ヤニスの凄さについては昨年から散々書いている気がするが、常にハングリーな彼は更に成長をしており、昨年のプレイオフで笑いものにされたフリースローは72.1%にまで向上し、最近はポストアップからのフェイダウェイ、ドリブルからのミッドレンジジャンパーなど、今までずっと苦手とされてきた部分を強化し、更にディフェンス不能となっている。また、プレイメイクも年々向上しており、最近彼が繰り出すパスはかなりハイレベルなものでエンビードなどとは非にならないぐらいである。(ヨキッチには全くかなわないが、、、)

atsukobe.hatenablog.com

 

個人成績とチームへの貢献という意味では彼がMVPとなっても全くおかしくない。ただシーズン前半はチームが不安定で、強豪相手に勝ったと思ったらリーグ下位チームに負けるということを繰り返し、なんとも王者の風格が感じられない責任は彼にも少しあるので、3位とした。チーム成績次第では、彼がシーズン終了時点でトップになる可能性は十分にある。

 

ビッグマン中心だったNBAは、ここ10年程度でウィングとガードが支配するリーグになっていたが、ヨキッチ、エンビード、ヤニスといった進化系ビッグマンがMVPトップ3というのはリーグがまた変化してきている証拠なのだと思う。

 

4. デマー・デローザン

デローザンがMVP候補になるとはシーズン開始時誰が想像しただろうか。デローザンとラビーンのコンビネーションがここまで機能するとは思ってなかったし、ブルズはいけて第5シードぐらいだと私は予想していた。ところが蓋を開けてみたら、デローザンの超効率的なミッドレンジゲームとプレイメイク力がチームのニーズとマッチし、ラビーンやブーチェビッチ、新加入のロンゾ・ボールとともに素晴らしいケミストリーを作り上げ、ブルズはイーストの強豪に躍り出たのである。

atsukobe.hatenablog.com

 

しかも、ブルズはケガ人が続出し、ロンゾやカルーソ、パトリック・ウィリアムズ、しいてはラビーンも離脱するなどロスターが揃わない中、デローザンはコンスタントに出場を続けチームの大黒柱として、シーズン前半を1位のヒートと同勝率の2位で折り返した功績は非常に大きい。

 

何よりマスターされたミッドレンジジャンパーでチームが得点を必要とするクラッチの状況での得点力に目を見張るものがある。実際、今シーズン第4Qの得点はデローザンがリーグ1位で、しかもFGは55%とものすごい確率であり、ほぼオートマチックなレベルである。

 

3ポイントは未だにそこまで得意じゃないのでアドバンススタッツを見たらトップ3と比べて高くないし、ディフェンスもそんなに上手くないので、彼よりもっといい候補がいるという意見もあるだろうが、チームのケガ人の多さとチームの勝率を考慮して、トップ5とした。長い間ミッドレンジ中心のゲームとプレイオフでの失敗で批判を受けてきたデローザンだが、もしこのままブルズがイースト1位をゲットした場合、彼の評価は更に上がるだろう。

www.youtube.com

 

5. クリス・ポール

単純な成績だけ見たらポールがMVPなんてと思うかもしれないが、現時点で48勝10敗と、リーグ全体2位のウォーリアーズと6.5ゲーム差をつけて首位を爆走しているフェニックス・サンズのバックボーンは紛れもなくポールである。現在リーグ1位の10.7アシストに加えて、チーム全体を見渡したプレイメイクとゲームコントロール、デローザンと同じくミッドレンジからのジャンパーで勝負所で得点を取るクラッチ力、36歳の現在でも優れたディフェンス力、チームを統一するリーダシップなど彼のチームへの貢献度は数字に表れない部分でたくさんある。サンズのエースはブッカーではあるが、インパクトの観点で言ったらポールの方が大きいと考えられる。

 

彼がチームメイトを最大限引き出す力が顕著に現れたのは、センターのエイトンが欠場している時に、ジェイレン・スミスや、ジャベル・マギー、更にはビズマック・ビヨンボといったオフェンス力ほぼ皆無の選手達を引き立て彼らがあたかもリーグでも優秀なセンターかのように見せられる。現在の選手でこんなことができるのはポールぐらいだろう。レブロンですらここまでチームメイトを良く見せられない。

www.youtube.com

 

最近のサンズはビハインドしていても必ずカムバックして勝利を掴む安心感すらあり、サンズと他チームの総合力はかなり差が出てきている気がする。これを支えるのがポールなのである。

 

が、、、まさかの指の怪我でオールスター開けから6-8週の欠場が発表されてしまった。大事なところでケガしてしまいがちなのがポールらしいが、プレイオフ前に欠場となっただけでも不幸中の幸いなのかもしれない。約2か月の欠場はMVPレースには大打撃なのでポールはこのランキングから脱落するだろうが、彼のシーズン前半の活躍を是非称えたい。

www.youtube.com

 

その他の候補としては、ジャ・モラント、ステファン・カリー、ケビン・デゥラントなどが考えられるが、モラントは彼が不在時にチームが好調だった点、カリーは1月以降のシューティングスランプで個人成績が落ちている点、デゥラントは怪我の欠場数が響き候補から外れた。ただし後半戦次第では、特にモラントやカリーが一気にトップ3に出てくる可能性もある。

 

今年は最後までレギュラーシーズンの行方に目が離せない展開となりそうであり、MVPランキングも残り1試合まで分からないのではという気がして楽しみである!

f:id:atsukobe:20220222002742j:plain